日曜マンガ博物館
第26回
We Love のび太!
ドラえもん生誕「100年前」に沸く2012年。誰もが好きなドラえもんが、もしかしたら100年後に登場するかもと考えるだけでワクワクしますね。そんなドラえもんの誕生日は皆さんご存知のとおり9月3日ですね。では、のび太は?
8月7日なんです。
意外と知られていないですよね。そして、しし座のA型なんですね。
真の主人公がのび太、いやダブル主人公、のび太を中心にお話が回っているなど、今日は野比のび太10歳に焦点を当てていって、
「本当は偉人かも、いや違うかも?」でお送りします。
①「ダメっ子、のび太」
のび太はとかく「ダメ」という言葉がつきまといます。勉強も、運動も、何をさせてもダメで、そのダメっぷりは凄いの一言です。
テストで0点を取ることはもはや代名詞的な「風物詩」になってきていますが、たまに0点以外、点数がある答案を持ってくることがあります。そんな時にのび太が言ったセリフ
う~ん、最近0点のほうが少なくて、「点数をとった」のが続いたからいいという理屈。「点数をとった」というのがいかにも彼らしいです。確かに、進歩かも・・いや違いますね。
他にも、しずちゃんに雪山登山を誘われたのに「平坦な山なら登る」とか、スネ夫に大見得を切って「うそだったら鼻でスパゲッティを食べてやる」となんの威嚇にも決意にもなっていないことを言ったりと今そんな子供がいれば大問題必死の言動と行動です。
他にも運動音痴であることは有名ですが、空き地でいつも試合をしているのび太も所属する「ジャイアンズ」では更にそのダメっぷりが際立ちます。その一コマがこちら
「一分です」彼のジャイアンズでの打率は何と一分、すなわち1%なのです。100回打席に立って1回しか打てない。その1回は逆に何なのか、とても気になります。
②意外な特技
こんなダメっぷりですが、彼には「あやとり」と「射撃」という特技があります。あやとりは自分のオリジナル名を付けるぐらいの達人ぶりで、
「おどるチョウ」「ほうき星」「ギャラクシー」とネーミングもなんか自信たっぷりな壮大なネーミングなのです。そして、あやとりでの夢は「大仏にあやとりをさせる」。何かわからないですが、ビッグっぷりをあやとりで出していますね。
そんなあやとりですが、はまった、あやとりをやり始めた理由がいかにも彼らしい。
「金もかからず、くたびれず、腹の減らない遊び」だからだそうです。
「射撃」は大長編もの、いわゆる映画での活躍でよく出てきます。いわばのび太の真骨頂な部分ですが、実はドラえもんに1度射撃で負けているんです。「ツモリガン」という撃たれた人間が「~つもり」といった具合の幻覚を見せる道具だったのですが、ドラえもんと「どら焼き」を賭けて早撃ちをしたのですが、ドラえもんのほうがどら焼き欲が強く、なんと負けてしまうという番狂わせを演じてしまったのです。やはり映画用なのでしょうかね。
次は「睡眠」。とにかく寝つきがいい、昼寝という分野では世界記録も持っているぐらいです。
寝るために枕を空中に投げて、枕が地面に着地したと同時に眠りに入る。こんな芸当は彼だけでしょうね。
最後の特技は、「鼻くそ」です。彼はヒマなときに鼻をほじっています。あるときヒマ過ぎたのか、鼻くそでダーツしていたぐらいです。鼻くそを机に並べたり、「あと一粒で1ダース」なんておバカなことも平気でしています。
③もしかして、偉人?
彼はドラえもんにおんぶに抱っこで、彼の道具、彼の存在なくしてはもうどうにもならない小学4年生なのですが、時折、天才的なヒラメキを見せる時があります。
両さんかなと思えるほど、柔軟な発想でドラえもんの道具をお金儲けに利用したり、ドラえもんも考えつかない使い方をしたりすることがあります。もちろん、どうしてもその先は「過度」になって、ドラえもんに泣きつくんですがね・・。
彼の意外な発想の柔らかさは、固定観念をひっくり返すというところ=屁理屈にも現れています。
他にも、頭が柔らかすぎて、学校の成績ではこの人物は測れないのでは?と思う時があります。
「穴のあいたグラスは何も飲みたくないときに使う」
こりゃ大物になるかもしれない?そんなふうに思えてきますね。それが証拠に、皆さん憶えていますか?1巻目の1話を。
就職できなくて自分で会社を起こすという、現代人でもやったこと無いことをやってしまっていた発想力。結局火事で燃えてしまいましたが、そのキラリと光る発想力は「起業」という形で結実していたんですね。
いかがでしたでしょうか?みんなの大好きなのび太はやはり「のび太」でしたね。彼の結果、何者にも混ざらない「唯一」な行動と思想はドラえもん世界ではある種異質ですが、それこそがドラえもんを大いに面白くして、大いに掻き回してくれる存在なのかもしれませんね。彼あってのドラえもん。彼が主導する世界。その結果としての未来から来たネコ型ロボット「ドラえもん」なのかもしれませんね。
全くパラレルな世界でドラえもん抜きの「のび太」ってマンガがあったら面白かったんじゃないでしょうか?なんてったって彼ですもんね。
最後にのび太が本当に愛してやまぬしずちゃんに一言いただきましょうか?
あら仲良し。