まんがファッション
(パイインターナショナル・2,310円)
7人の漫画家が「ファッション」を大いに語る。自身の漫画に登場する「ファッション」からひも解く、流行、好み、信念、そして哲学。マンガに登場する「ファッション」の参考にしているのは?自身の趣味などインタビュー形式ながら、とにかく漫画論、技術論など、今まで語りつくされている部分以外の作品のある意味「核心」が見て取れる貴重な1冊です。
一条ゆかり、安野モヨコ、羽海野チカ、陸奥A子、いくえみ綾、西村しのぶ、水城せとな。誰しもその漫画の登場人物のファッションに憧れた7人の漫画家がここまで語ってくれるかのオンパレードです。
私は個人的には、昔から西村しのぶ作品のファッションというか、登場人物は全てオシャレで、今見返しても先行きすぎてる最先端だったような感じを受けます。ただただ、オシャレであると。いくえみ綾の男性のファッションの描き方。安野モヨコのファッションと登場人物が両方オシャレを潰し合っていないなど。何かを変えたという意味では大きな存在たちです。
ここには出てきませんが、後半のファッションカタログにその漫画のファッションが登場する「岡崎京子」。彼女はマンガにカジュアルを持ちこんだ先駆者でありますし、マンガの登場人物がファッション誌を読まなくてはという事を当たり前にした存在です。オシャレでかわいくて、格好いい。そんな事誰しも考えなかった所に、彼女のマンガは生まれた。そんなことをまたまた再確認です。
羽海野チカのバッグコレクションとストールのコレクションも写真掲載されています。一部とはいえ、可愛らしさがニジミ出てあふれてますね、こりゃ。