リバースエッジ大川端探偵社
①(現在3巻まで刊行)
(ひじかた憂峰・たなか亜希夫・日本文芸社・620円)
<あらすじ>
隅田川のほとりにたたずむ1軒の探偵社。なんてことない日常の依頼から、世にはびこる都市伝説まで。この探偵社に掛かれば解けない謎はない・・たぶん。いつもの日常を切り取った1話完結のお話。
「軍鶏」のたなか亜希夫が描く、平成だか昭和だかわからないが、たしかに今現在の日本の一端がストレートに表れている作品です。
なにか、ハードボイルドにしてはハートウォーミングだし、探偵ものにしては大立ち回りがなかったり。中途半端かと思いきや、こんなに面白い探偵ものは見たことがないと、読後に誰かに言ってしまいたくなる内容です。絵師と称される、たなか亜希夫の画力から放たれる緻密な絵はもちろんですが、細かな話題が大きくなったり、スケールのでかい話が意外と身近なところのオチだったりと、もっともっと読んでみたくなる1話完結ものです。
続きが気になるよりも、このあとどんなお話が待っているかのドキドキ感の方が大きいですね。