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アメ村マンガ研究所

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山岳マンガと歴史マンガと不条理マンガとetc.

山岳マンガと歴史マンガと不条理マンガとetc._c0203277_12171298.jpg狼の口
(ヴォルフスムント)

①(以下続刊・Fellows!連載中)
(久慈光久・エンターブレイン・651円)


<あらすじ>
中世アルプス、ドイツとイタリアを結ぶ峠、「ザンクト・ゴッドハルト峠」には正当なり理由や通行手形が無きものを決して通さぬ関所がある。その番人は冷酷非情の代官ヴォルフラムが護っている。細面で優男の風貌とは違う「黒い森」が関所を通ろうとするものを拒み続けている。関所の向こうに、自由と夢を求めるものの全てを今日も奪い続けている。

またしても、「Fellows!」連載作品ですね。好きですね、私も。それだけマンガの奥深さを味わいさせつつも、その底の深さに絶望を覚えるマンガ雑誌なのでしょうね。すごい考えさせられる映画を見たあとの、良かったり悪かったり、半泣き半笑い、といった気持になれる雑誌ではないでしょうか。他の「王道」マンガ雑誌とは違う、心のしわの付け方ではないでしょうか。
さてこの作品、中世の封建制ヨーロッパの考察と取り入れ方もすごいですが、何といっても、さも見てきたかのようなマンガへの取り込み方がすごく感動しました。「しっかり調べてるな」という感じではない新人(マンガの世界に新人という言葉があるかは疑問ですが)ではないでしょうか。
それと作品の1コマずつから伝わる「絶望感」。これは最近の漫画にはない、3mプールに突き落とされた助けて感が出ています。でいて、ドンドン話に惹きこまれていく感覚はクセになりますね。

1話完結の3話収録されています。この3話濃いです。しかも続きます、ギャフン。
by manga_do | 2010-02-13 13:05 | マンガ紹介
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