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アメ村マンガ研究所

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カテゴリ:22世紀に残したいマンガ( 5 )

ガンダムかそれ以上

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週刊ガンダムパーフェクトファイル
(毎週火曜日発売・全180号予定・590円・創刊号は290円)


30年以上にも及ぶ「機動戦士ガンダム」シリーズを大系別、テーマ別に毎週細かく区分けて、週刊で発売される本誌。全180号(予定)にもおよぶ大作ということもあって、1冊1冊の情報量はかなり細かく、かなりのガンダムマニアでも舌を巻く緻密な構成になっています。

「機動戦士ガンダム」「Zガンダム」など冠名が付いている、アニメ、OAV、ゲームなど総計30以上あるシリーズを完全網羅。これらシリーズを全部見たことがないということを前提に構成されているため、中にはとてつもなくトンチンカンなモビルスーツが出てきたりと、毎号驚きと疑問が出てくる雑誌です。

主な構成は、モビルスーツ等の解説をしている「メカニカルファイル」(ここ重要)。登場人物を紹介した「パーソナルプロファイル」。「年表」。ガンダム世界をより詳しく知るために、各シリーズの世界観、年表と照らし合わせた「ワールドガイド」。「用語集」。今のガンダム関連のニュースを知ることができる「ガンダムトピックス」などです。

さっそくページをめくってみますか。1号目の「メカニカルファイル」は、「高機動型ザクタイプR」「ネエルアーガマ」。2号目の「パーソナルプロファイル」は「ブライト・ノア」。・・・・・・・・う~ん、なんぼなんでもトリッキー過ぎる。脇役過ぎる。だからこそ、そこがいい!

180号はかなりの長丁場です。細かく、ひとつひとつガンダム世界を拾っていくこともとても重要になります。興味のないシリーズやあまりこの題材はなあ・・、という不安が全く出てこないくらい、毎号色々なシリーズやカテゴリーを混ぜこぜにしてくれているのが本書の最大の特徴ではないでしょうか。少しでもガンダムを知っていたり、興味のある人は読むことができますよ。どの号から買っても飽きさせないようになっていますね。

こちらは2号目↓
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by manga_do | 2011-10-09 11:01 | 22世紀に残したいマンガ | Comments(0)

キートンの帰還

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マスターキートン完全版
①②(同時発売)(全12巻順次刊行)
(浦沢直樹・勝鹿北星・長崎尚志・小学館・各1,300円)


<あらすじ>
平賀・キートン・太一は日本と英国のハーフであり、ある時は大学の考古学の講師、ある時は保険の調査員(かなり高額の案件)、それでいて元SAS(イギリス陸軍特殊部隊)所属。高校生の娘(猪熊柔じゃないよ、似てるけど)を持つ「パパ」ながら、今日も危険な「保険」や「探偵業」の依頼を受ける、まだ見ぬ壮大な遺跡を発掘する自分の夢を目指しながら。

長らく版権問題で再版されず、半ば幻の作品になっていたものが、どういった経緯か再版され、完全版として甦ることになりました。ゴホン。

うれし~い!!

そう言ってみなさん叫びますよね、叫ぶよね。こんなテンションあがる日もないのではと思えてしまいます。だって、もう2度と読むことができないのかと思うと、本当に悲しかったんですもの。いやはや、本当にうれしい。さらに、連載当時のカラーも掲載されていて、完全版の面目躍如ですね。

連載当時は1980年代末の冷戦終結直前から冷戦終結後すぐという、歴史の転換点だったわけで、本当に色々なことがあって、色々なルールが変わろうとしていた時代でした。冷戦をいち早く抜け出すもの、冷戦の呪縛から抜けられないもの、国、民族、イデオロギー、思想。今の2011年に巻き起こる今も引きずる諸問題に対しての「始まり」だったと思います。刻々と変わる世界情勢、感情などを克明に記録した歴史書という観点もあると思います、この本は。

当時は良くても、今はダメだったり、その逆だったり。20年の月日は残酷にも「マスターキートン」の世界をただ引き延ばしただけの世界になっているのかもしれません、何も変わっていない、悪化しているという点で。

キートンのキャラクターは、そんな殺伐とした時代にあっても、冷静な機転、持ち前のユーモア、秘めたる熱い思いなど、視点は違いますが、ハードボイルドな世界だったと思います。時代の傍観者であり、それを駆け抜ける力と知恵を持ち、愛を多く持ったキャラクターです。連載終了から今年で17年。このキャラクターとお話が甦るというか、帰ってきたこと自体は全体に特に何ももたらさないかもしれません。しかし、「格好いいということはこういうことだ」の世界をこの2011年にまた見せてくれるのは本当に漫画界の至宝の名にふさわしいですね。

いやらしい話ですが、このマスターキートンを読んで、国際情勢、テロリズム、考古学、軍事的知識などを身につけたという人は多いはずです。私もその端くれだったわけで。色々な人に自慢したりもしましたね。「なあなあ知ってる?」てな感じで。でも、何か所か、あとで調べたら間違ってたよんていうところがあったんですけど・・。訂正されてるんかな?まあ、あくまでも創作ですけんね。またまたいやらしい話ですけど、その辺の間違い探しもゆっくりしてみますかね、へへへへへ~。

とにかくお帰りなさい、キートン。ああ、幸せ。
by manga_do | 2011-08-30 09:07 | 22世紀に残したいマンガ | Comments(0)

男塾であ~る!

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魁!!男塾
(コミック文庫刊行中全20巻)


昨夜「アメトーク」で「魁!!男塾芸人をやっていました。
「来るべき時が来たか」という感じでしょうか。

全国の強者が集う「男塾」。漢(オトコと読む)になるために、厳しい掟と過酷な上下関係で塾生を縛っている。あるときは同じ塾生とあるときは他の団体とシノギを削り、真の漢になることを目指し、今日も各々の拳を突き刺す。

ざっくりしたあらすじはこんなところですが、このマンガのとんでもないところは、我々の常識が通じない所。火口に落ちても死なずに、包帯を巻いて生きていたり、かなりデタラメな言葉の語源が載っていたり(民明書房)人や物のスケールが無駄にデカかったり、数多の登場人物の中で一番強いのが塾長江田島平八だったりと。とにかくハチャメチャな内容が続く。

昨夜のアメトークもその辺を特に言っており、私が昔から感じていた「?」と同じだったのが、やはりという感じでした。スタジオ観覧に来ていたお客さんは、はっきり言って何の世界が今行われているか分からない状態でした。私に限らず、男塾をどんなに好きな人でも、なんじゃこりゃというエピソードばかりですもの。

こういうテレビで紹介されると、もう一回読んでみたくなるのが常なのですが、この男塾に限ってはそうもいきません。とんこつラーメンとカレーを同時に食うぐらいの覚悟が必要になりますから。昨日の放送を見て、それでも読んでみたい、もう一度読んで見たいと思われた方は多くいらっしゃると思います。そんな方は是非アセンスアメリカ村店の3階をのぞきに来て下さい。全巻置いています。民明書房も置いてますので。

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by manga_do | 2011-08-12 13:00 | 22世紀に残したいマンガ | Comments(0)

本年もよろしくお願いいたしますぅ~

新年明けましてオメデトウございます。
今年もアセンスアメリカ村店並びにこのブログ、アメ村マンガ研究所共々、マンガにまつわる「new!」を皆様にご提供できたらと頑張っていく所存です。引き続き変わらぬご愛顧と応援の方を賜りますようにお願いいたします。

さて、寅年です。虎にまつわる漫画を探してみようとベタにネタ探しをしていると、ありました。


宮崎駿の作品が・・・。


c0203277_20163576.jpg泥まみれの虎
宮崎駿の妄想ノート
(宮崎駿・大日本絵画・2625円)


トラは虎でも、第二次世界大戦中に活躍したドイツ軍の戦車「ティガー(虎)」のお話で、その戦記ものです。宮崎駿の戦車に限らず、メカものに対する造詣は並大抵のものではなく、皆さんもジブリ作品で知っていると思いますが、専門家タジタジの知識を持っています。それを一般漫画雑誌ではなく、模型専門雑誌に連載して、彼の知識を余すことなく散りばめています。しかも、全編水彩絵具によるカラーで、アニメ監督宮崎駿ではなく、漫画家宮崎駿としての画彩にははまってしまいます。この企画から「紅の豚」が映画化されたと聞けば納得なのではないでしょうか。
この作品を含めて、3冊分の戦記漫画を彼は描いています。最初読んでいるうちは、いろいろな兵器などのディテールや裏話が描かれていて本当に楽しかったのですが、それと同時にそんな兵器を産み出した人間に対して、最高の皮肉を描いているのではと思うようになりました。兵器自体は強かったり、奇想天外であったり、美しかったりと殺人兵器とは思えないほどの、哀愁やダメッぽさがあるんのですが、それを考え、造り、使って、殺されていく人間には身勝手な狂気ぶりのみが見え隠れしているように思います。彼を戦争好きな、兵器オタクというのは簡単なことだと思います。しかし、人を殺すための最高の技術、工夫が凝らされている兵器は、時として人間と対比してみれば、最高の滑稽な存在になりえるのだなと思います。ジブリ作品でもそのような場面が多く描かれています。ナウシカの巨神兵、ラピュタのロボット兵など、本来の目的を果たせず、人間の役に立つどころか、人間を殺戮するような所業。宮崎駿は大好きな兵器を描くことで、兵器のうんちくを語ることで、戦争に対しての最大のアンチテーゼを我々に投げかけているのかもしれません。
今回の泥まみれの虎は兵士がすべて豚になっています。嫌味ではないでしょうが、凄惨さを極める戦場でブタさん同士が戦う絵は、逃げではない「ピース」を感じます。

決してアニメにはならないと思いますが、この作品たちが最高の宮崎作品だと思うのは私だけでしょうか?

ちなみに、このティガー戦車は最高の戦車であり、最高に手がかかる戦車です。その戦車の名前が虎というのも、なにか、なにか理解できる気がしますね。
by manga_do | 2010-01-01 21:13 | 22世紀に残したいマンガ | Comments(0)

セワシ君もきっと読むはず

c0203277_16185819.gifパイナップルARMY
①~⑥(完結)
(作・工藤かずや 画・浦沢直樹 ・小学館文庫・各610円)


いつも新刊ばかりを紹介していますが、今回は趣を異にして「セワシ君もきっと読むはず、22世紀に残したいマンガ」と題しまして、過去の名作もチロチロと紹介していきたいです。で、第1回目の今回は作・工藤かずや 画・浦沢直樹の「パイナップルARMY」です。浦沢作品の隠れた名作として知られていますが・・・・いえいえ隠れたどころか、パイナップルARMYとMASTERキートンを浦沢作品のマイフェーバリットに挙げる人も多いです。お話はずばり「傭兵」の話です。元傭兵のジェド・豪士は傭兵引退後に民間の軍事顧問機関CMAのインストラクターとして、いわゆるサバイバル術や軍事訓練を民間レベルに施し、その依頼を通じての人間模様や生と死を描くお話です。ビッグコミックオリジナルに80年代後半に連載していたのですが、ビッグコミックオリジナルお得意のヒューマンドラマと戦争、サバイバルをミックスした当時としては画期的な作品でした。この後、同誌に「MASTERキートン」「MONSTER」と外国を舞台にしたハードボイルド、探偵、ミステリと今日の浦沢作品の根幹となった記念すべき作品です。傭兵、戦争、サバイバル、東西冷戦と、この00年代では忘却の彼方の世界ですが、今読んでも充分世界観が伝わってきます。冷戦とはよく言ったもので、当時はドアの向こう側で戦争していましたし、東西緊張から来る核の恐怖というのもごくごく身近なものでした。そしてその緊張感が今となっては忘れ去られてしまった「感情」としてマンガから伝わってきます。こんな時代が、こんな今とは違うモヤモヤとした緊張感があったのだということも含めて、22世紀のセワシくんにも読んでほしいですね。セワシ君、お年玉50円だけど、この本読んどくれ。
by manga_do | 2009-10-10 18:01 | 22世紀に残したいマンガ | Comments(0)