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アメ村マンガ研究所

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カテゴリ:日曜マンガ博物館( 31 )

日曜マンガ博物館(1)岡田あーみん

日曜マンガ博物館
第1回


<はじめに>
毎週日曜日は、マンガの新作レビューでなく、古今の名作や伝説の漫画家、ずっと語り継いでいきたいマンガにまつわる話など、アーカイブ的なコーナーを開設することにしました。その名も「日曜マンガ博物館」。
その第1回目は・・

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岡田あーみん

「お父さんは心配症」で一世を風靡し、80年代から90年代を代表する「ギャグ漫画家」となった岡田あーみん。
はっきり言って「型破り過ぎる」その作風は、2012年現在も数多くの人に支持されて、そのファンは「あー民」と呼ばれるほどの熱狂性を持っています。

その型破りさは、自称、他称でも「変態漫画」(セクシャルな意味でなく)と言われていて、当時少女漫画全盛であった「りぼん」に今まで見たことのない「疾走感」「おバカ」を持ち込んだという点にあるでしょう。

実際、2012年現在読んでみても面白いですし、錆びていません。まあどうしてこんなにおバカなことばかり描いているんだろう。あの時と変わっていませんね。

当時の作品が好きだった!というファンは、当時リアルタイムで読んでいた人がほとんどなので、年数を経るにつれて年齢層に偏りが出てしましますが、この岡田あーみん作品はまだまだ読者の幅を広げているのです。「あー民」と呼ばれるファンは着実に今の20代以下の人にも支持されています。

それを裏付けるデータがあります。コミックというのは寿命が短いもので、売れなかったらすぐ作られなかったりします。が、中には読者がまだまだ欲しいと思っている「お化け漫画」が存在します。例えばドラゴンボール、スラムダンク、ONE PIECE、ドラえもんなどなど。愛蔵版やコミック文庫での再販でなく、当時からの版型を維持しているというのは本当に数えるほどです。

3作品、12巻分しかないとはいえ、今も当時の版型で発売されている岡田あーみん作品は凄すぎます。ちなみに1985年刊行のドラゴンボールは、重版と呼ばれる再製作を1巻は143回もしています。他にも1991年刊行のスラムダンク1巻で90回、1997年刊行のワンピース1巻は111回。この3作品はいずれも総発行部数が「億」です。

そして1985年刊行のお父さんは心配症1巻は71回。

この重版というのは、売れていなくてはされません。1度も重版されることなく消えていった本たちばかりのなか、71回もされているのは今現在も「あー民」が増え続けていることにほかなりません。さらに、しかも連載終了後20年以上も経っていて、尚且つ作者が漫画家を引退している作品なのにです。最近の重版日は2011年の9月。去年です。20年以上経て重版を決める集英社には感服です。そうです、集英社さん、もう止められませんよね。

お父さんは心配症(全6巻)でギャグ漫画に新風「変態漫画」を吹き込み、次作こいつら100%伝説(全3巻)で完成させ、さらに次作ルナティック雑技団(全3巻)では少女コミック風の画風に変貌したのに内容は変態漫画だったという、本当に駆け抜けた彼女の作品12巻。今も当時のままで読めるこの奇跡を感謝しましょう。


「こいつら100%伝説1巻」より
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「ルナティック雑技団3巻」より
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by manga_do | 2012-03-18 14:17 | 日曜マンガ博物館 | Comments(0)