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アメ村マンガ研究所

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天堂きりんと時任家と(そして、晴れになる)

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そして、晴れになる



(office you連載中)
(天堂きりん・集英社・590円)



<あらすじ>
時は30数年前、時任紀子は結婚を前提に付き合っていた婚約者・梅原修士にある告白をされる。姉、栄子を好きになってしまったと。すったもんだの末、結局紀子と修士が結婚することになったのだが、子供が2人出来て、結婚から4年後に離婚してしまう。時は流れて、現在。2人の子供、窓花と絵里は共にアラサーの年齢になり、互いの人生に悩んでいた。そう、30数年前のあの日のように。

この作品、誰が主人公というわけでなく、この女だらけの家族、時任家全員が主人公です。1話ごとに時任家の誰かが主人公であって、1話目は紀子、2話目は窓花、3話目は絵里といった具合です。

このオムニバス形式、とはいえ話が途切れ途切れになっていなくて、1話ごとのつながりがとても厚いです。それぞれの人生に苦悩しながらも、結局笑って泣いて、また笑って・・。でも、登場人物はそんな仕事に、恋に、人生に悩んでも、なんかようわからんけど、あったかい時任家に帰っていきます。文句言ったり、いがみあったり、他所の家族と少し違うんかもしれないけど、時任家に帰ってきます。

全6話を読み終わった時に漫画って本当にいいな、天童きりんっていいなって本当に思ってしまいます。こういうほっこりしたりする作品は、その漫画特有の「ほっこりパウダー」をかけて、それらしく見せるようにしているんですが、天童作品はそのへんの余裕がないのか、作品にぶつかっていくしかないという姿勢でしかないように感じます。だからこそ、心にぐっとくるものがあるのではないでしょうか?コマとコマのあいだにイッパイ言葉や感情が詰まってるのに、そこがマンガになってなくて、でも、読んでる人間にはずっしり伝わっていたりして・・。そんなマンガってもう頭から離れられへんのやと思います、一生。

1巻って書いてます。2巻にまた出会える幸福の予感に充分浸れますね。


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by manga_do | 2012-10-15 00:00 | 1巻目にしてオモシロイ | Comments(0)
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