日曜マンガ博物館
第24回
怖イ、コワスギルマンガ
まず一言、
怖い。今回の企画怖すぎます。怖いのが嫌いな私にとって、9月になったから怖い漫画を紹介できるという的はずれな考えで進めてみたのですが、どう考えても怖いです。
昔から怖い漫画というのはありますが、最近のはそう言いうのに慣れた、平気だという方を脅かすためにかなりの過激な怖さになっています。で、その昔の怖いのってのを極力排除した時に、こんな怖い漫画ばかりが残るのも必然・・・・・やっぱり怖いです。
怖い漫画といえば色々思い浮かんだり、作家の名前を出したとしても多くの作家を挙げることができます。その中でも
「伊藤潤二」は誰しもが知るビックネームです。怖い画というより、世界観もひっくるめたおどろおどろしさ、単純に人物が喋っているのに怖く描かせるのはこの怖い漫画界では欠かせない現役プレーヤーです。
彼の2010年の作品に「怪、刺す」(小学館・900円)というのがあります。「新耳袋」の怪異蒐集家、木原浩勝が文を書き、伊藤潤二が挿絵を描いているという異色作です。
そして、やはり怖いです。文字でかなり揺らされているのに、そこに来てこの挿絵。この感じで本出されたらたまりません。1文字たりとも安息がありません。
次は筒井哲也の「マンホール」(スクウェアエニックス・現在半絶版状態)。突如街に現れた変死体と謎の寄生虫。翌日交通事故にあって体が吹き飛んだ死体からも謎の寄生虫。この2つの接点に、ある奇妙なマンホールがい浮かび上がる。バイオホラーとも言うべき作品です。しかも、怖すぎたのか、グロ過ぎたのか、2009年に長崎県において第1巻が県少年保護育成条例に基づく有害図書類に指定されるといういわくつき。ホラーが有害図書になるなんて・・。それほど怖いっていう証です。
どんどんヒートアップしてきましたね。次は「不安の種」(中山昌亮・秋田書店・全6巻)です。これ本当に怖いです。本当にあった事例を紹介するふうに構成されているのですが、後ろの方に「8割フィクション」と書いています。ナンダ、8割も嘘なのか・・・・・・・・げ、2割本当なの!てな具合になります。1話2~6ページほどのショートストーリーの連続なのですが、怖い話って普通の漫画のように場面説明、人物紹介が要らないってのも怖いですね。2ページでも充分怖いです。
最近も最近、8/6に発売されたホラー漫画界の巨匠、高港基資が誘う「恐之本」(少年画報社・650円)
これは怖い。さっきから怖いしか言ってませんが、本当に怖いです。劇画タッチの中に更なるリアリティの恐怖の罠が待っているそんなところでしょうか。ちょっとシュールな部分や怨念がメインになっていますが、一度見たら忘れられませんよ、ほらそこに・・。
いかがでしたでしょうか?
怖い!はあ、キレイに叫べましたね。それでは、皆様良い眠りを。そして、決して今日紹介した本たちを読まないでくださいね。ヒヒヒヒ~。