日曜マンガ博物館
第22回
ちびまる子ちゃん
ご存知『平成のサザエさん』こと、ちびまる子ちゃんの登場です。
りぼんに連載されたのが26年前、アニメの放映開始から22年経った、漫画界、アニメ界の大金字塔です。
昭和49年、静岡県清水市に住む小学三年生さくらももことさくら家、ももこの同級生たちのオモシロコメディが軸になっています。このマンガの不思議な魅力は、必ず笑って終われるということです。どんな大変なことがあっても、どんな悲しいことがあっても、最後は笑ってします。ギャグ漫画だから、じゃなくて人生だから大変なことも辛いこともたくさんあるけど、最後は笑っていようって本当に心底感じられるマンガです。
例えば、ある日の夕食が「ふぐ鍋」だったのだが、まるちゃんは、大丈夫だと分かっていても、ふぐの毒が心配で、とくにおじいちゃんには食べて欲しくないといいます。でも、友人からもらったものだし、なにより食べたい・・。食べようと思った瞬間、まる子にそのふぐの身をとった手をはたかれてしまう。まる子は本当におじいちゃんに死んで欲しくなかったし、食べたら死ぬんじゃないかと感じたのです。
何ともいいエピソードですが、その後、まる子も毒がないことが分かって安心したので、雑炊だけ食べることにしました。雑炊だけたべた話を次の日にたまちゃんにするのですが、たまちゃんは昨日ふぐ鍋をすると聞いたのに、まるちゃんだけ雑炊・・・。「まるちゃん、本当にあの家の子だよね?」と聞かれてお話が終わる。
何かの企画で好きなキャラランキングってのをこのちびまる子ちゃんのキャラでやっていて、その手のランキングには必ずtop10入りしているのが「長山君」。メガネの優等生といえばよくわかるのではないでしょうか。
彼はいわゆる、出木杉くんのような立ち位置なのですが、出木杉くんのような知識、博識、良識の塊の役割だけでなく、アマチュア無線や星の観察、病弱な妹に手作りの絵本を付くてあげたりなど、リアルにいい子なのです。それでいて、その部分は誰にも言ってなかったりと、いい奴すぎるんです。そんな彼を讃えて、アニメには挿入歌として「長山君をたたえる歌」というのが存在するのです。
すばらしい少年 みんなの お手本
なんて立派なんでしょう 長山君は
気どらない性格 そのうえかしこい
なんて立派なんでしょう 長山君
いつもいつでも 感心するよ
すごい曲です。メロディにのせてきいてみたい。
長山君と若干キャラかぶりしているのが、クラスメートのとし子ちゃん。彼女も良識あふれるカワイイお嬢さんです。モデルが存在するらしく、絵本作家の土橋とし子らしいです。結構、モデルいますよね。
最後は本名冨田太郎(え、そうなの?)、ブー太郎に締めていただきますかね。
「ブー」