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アメ村マンガ研究所

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「人間は学びたいという心さえあれば、どんな所でも学ぶことができる」(MASTERキートン)

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MASTERキートン

(12)

(浦沢直樹・勝鹿北星・小学館・1,300円)



<あらすじ>
伝説の知的サスペンス、感動の完結編!!

「人間は学びたいという心さえあれば、どんな所でも学ぶことができる」恩師の言葉を胸に、ついにドナウ文明が眠る場所・ルーマニアへ降り立ったキートン。だが、彼を待ち受けていたのは、ルーマニア国中を震撼させる恐るべき大事件だった――!!
夢と絶望が眠る国で、キートンは何を見る!?伝説の知的サスペンス、感動と興奮の完結編!!
名作との誉れ高い『MASTERキートン』が完全版として復活!!雑誌掲載時の4色2色ページを完全再現したA5判の豪華版です。(説明文より)

1年にわたって刊行されてきた復刻完全版「MASTERキートン」が今回の12巻で完結しました。早いような、終わってくれなければいいのになと、とにかく完結が複雑です。

この巻では、キートンの恩師ユーリー・スコット教授が亡くなるという訃報にキートンが接します。人類の起源を追い求めて、高齢でありながら学ぶ精神を忘れずにいた恩師の訃報に、探偵業と学業とをウロウロしているキートンはある決心をします。自分が本当にしたかったことを求めて。

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この作品では、人類の起源が「ドナウ川」にあるという「ドナウ文明起源説」を採用しています。我々が歴史の授業で習った「文明の起こり」には全く触れられていないお話です。色々まだまだわかっていないことが多く、それらの確証は得られていないことが多いのですが、キートンはそれでも自分が信じるものを追い求めていきます。

この作品で「人間は学びたいという心さえあれば、どんな所でも学ぶことができる」という言葉が出てきます。恩師ユーリー・スコットの言葉です。胸を打ついい言葉であるだけでなく、人間の可能性と人間の小ささを表すいい言葉だと思います。「小ささ」というのは、人には言い訳が多過ぎるということです。自分の可能性と信念さえあれば、いつもこの言葉がなくても前に進むことができるのに、言葉があるから前に進むということが何とも小さく感じてしまいます。

人間は小さくも、大きくもない、自分しかないというのが感じられる。この作品を久しぶりに最終巻まで読んで感じた気持ちです。キートンは今も旅を続けています。学びたいという気持ちが終わらない限り。

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現在、MASTERキートンの続編、「MASTERキートンReマスター」がビックコミックオリジナル誌上で不定期連載されています。20年後のキートンは・・はっきりいって相変わらず元気そうです。壮年になったキートンが不平不満を吐くシーンは本当に不満そうです。そんな人間キートンがいつもいる、見られるのにワクワクする今日です。そう、旅は終わりませんね。

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by manga_do | 2012-06-30 00:00 | マンガ紹介 | Comments(0)
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