日曜マンガ博物館
第15回
弓月光
「甘い生活」「みんなあげちゃう」「ボクの婚約者」で一世を風靡した弓月光。そのお色気あり、ラブコメディの作風はデビューから40年以上経った現在も、現役最前線バリバリです。
そのリアルともデフォルメともとれる画風でありながら、時折抜群に描ききる女性の美しさや色気は、独自のものがあり、読者の好みや年齢層に左右されない表現は、今見ても色あせないです。
特に驚きの表情やそれを引き立てるコマでのビックリ表現は、お話の濃淡をはっきりさせています。コメディ要素が強いので、そこから妖艶さととにかく幅広です。
そんな弓月光が現在連載中なのが
「瞬きのソーニャ」
本当に新境地というか、お話が旧ソ連が開発した人間兵器ソーニャという少女が、祖国から逃げ、自分を見つけるというサバイバルアクションなのです。
本当に今までとは全く違う弓月光なのです。今までそういうことをやったことのない作家さんは、そのへん結構適当に描いていたりするんですが、この作品は考証はバッチリですし、何より弓月画風がこれほどどんな漫画にもマッチするんふだということにはとにかく驚きでした。新境地というか、全く違う作家が立っていて、それがものすごいベテランということになるでしょうか。これは驚異ですね。
是非ともアニメ化などしていただけたらとも思いますね。