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アメ村マンガ研究所

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日曜マンガ博物館(10)ナウシカの「新聞広告」って見たことありますか。

日曜マンガ博物館
第10回


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ナウシカの「新聞広告」って見たことありますか。


先日の5/11に金曜ロードショーで、なんと15回目の放映となった「風の谷のナウシカ」の視聴率が14.6%という再放送では到底考えられない高視聴率を叩き出したことが発表された。

15回。2年に1回のペースで放映されていて、もう「周知の事実」のはずの作品であるはずなのに・・・。

その世界観、ストーリー、その後の日本アニメ界に与えた影響等は今さら語るべくもないでしょうが、とにかく今もって超えることの出来ない不滅の金字塔も、上映前、上映当初は何かと不遇の時期を過ごしており、アニメーション映画として決して「成功」とは言えなかったのです。と、いうことは意外と知られていないことで、それの資料も実は少ない・・・と思いきや、まだその時代の記録として、現在も刊行されている本が2冊あります。

・ナウシカの「新聞広告」って見たことありますか。(徳間書店)
・映画 風の谷のナウシカguide book 復刻版(徳間書店)

 の2冊です。


「ナウシカの「新聞広告」って見たことありますか。」はジブリ作品を新聞広告で振り返り、当時の広告担当や制作担当の証言をもとに、いかにジブリ作品が今の地位を築くに至ったのかという貴重な資料本です。

「ナウシカ」はジブリ作品(正確にはジブリの前身トップクラフト作品)の一番最初の作品でありますから、資金、周りの大人の理解、人員、制作現場、全てがこのような大規模作品を手がけるには「一大プロジェクト」でした。

その苦悩というか手探り感が公開前の新聞広告から現れています。

「地球が危ない。飛べ、ナウシカ!愛と勇気を胸に・・」

これは公開2ヶ月前の新聞広告のコピーで、ナウシカを何度も見ている人にはくくりがデカすぎて首をかしげてしまいます。

「すでにご覧の99%の方が絶賛!」

公開2週間後の新聞広告です。確かに全員が絶賛するような内容ですが、99%は誇大広告の範疇すら超えていますね。

「いま、感動はナウシカ!もう10回以上見たという方も・・・とにかく凄い評判なのです」

もうてんこ盛り、これでもかのオンパレードです。

このように「ナウシカ」は現場の広告マンや制作スタッフの手で、異例の超ロングラン公演を果たすことになるのです(1984年3/11公開からその年のお正月映画の時期まで)。これはもはや歴史書です。この本を読めば読むほど、この映画の凄さとその映画に少しずつ影響されていく人たちのうねりみたいなのが徐々にあわられ始めます。

その後、スタジオジブリが立ち上がり、資金面、人材面、認識面でも1本の未知が拓けて、1986年には「天空の城ラピュタ」につながり、今のジブリの全盛期になっていくのです。

もう1冊の「映画 風の谷のナウシカguide book 復刻版」は1984年当時に発行された「ナウシカ」のいわゆるメイキング本で、当時のインタビュー、制作メモなど貴重な資料がそのままの復刻版として出されているものです。当時の鬱屈した感じや、息吹みたいなものを感じるにはもってこいの1級史料です。

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この2冊を読んで、2年後に訪れる「再放送」に備えると16回目が99%の方にさらに絶賛されると思いますね、多分。
by manga_do | 2012-05-20 00:00 | 日曜マンガ博物館 | Comments(0)
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