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アメ村マンガ研究所

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日曜マンガ博物館(9)横山光輝 三国志

日曜マンガ博物館
第9回


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横山光輝版 三国志

(横山光輝・潮出版・新書版全60巻、文庫版全30巻)


最も有名な中国の歴史を描いた「三国志」。15世紀に成立した「三国志演義」というお話を基にこの横山光輝版三国志は描かれています。

時は2世紀後半から3世紀前半(日本は弥生時代)の中国。中国全土を支配していた漢帝国は、最盛期の勢いがなく、飢饉、内乱、政治の腐敗等「死に体」であった。その乱世にあって、漢帝室の末裔を名乗る「劉備玄徳」と乱世の混乱の中から力を付け、皇帝をも凌ぐ力と富を有した「曹操孟徳」の覇権を争う物語です。これに江南地方の「孫権仲謀」を加え、中国を三つに分けての争いを描いたのが三国志です。

日本では吉川英治が小説で発表し、広く知らしめる結果となりました。1971年から始まった横山光輝版三国志ですが、これは「三国志演義」「吉川版三国志」を踏襲しつつ、描写や台詞、構成等は横山光輝オリジナルともいえる内容で、小説からでも、漫画からでも読み始めると互いの相違点がよくわかります。

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1971年当時、あまり資料がないということもあって服装の時代考証がまちまちだったり、話し言葉も日本の時代劇見るような感じで、武士と農民のような会話だったりと「マチマチ」な感じは否めませんでした。

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この作品の最大の魅力は三国志を横山光輝自身の作品にしたことではないでしょうか。彼独自のオリジナルストーリーが混ざっていたり、多彩なキャラクターを並列化せず個々に描き切ったり、わかりやすくしたりと、とにかく60巻もあるから色々あるだろうというノリな部分です。

私は高校生の時に30巻まで買って、残り30巻を友人から格安で譲ってもらって60巻コンプリートしました。その後、トイレに本棚を作って、「長考」の時に少しずつ読み進めるということを何度も何度もし、何度読み返したでしょうか?その都度、新たな発見や心に染み入る考えが浮かんでは消えていきました。この本に影響を受けた人は多いと思います。

なんてったって、60巻もあるから色々ありますよね。

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by manga_do | 2012-05-13 00:00 | 日曜マンガ博物館 | Comments(0)
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