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アメ村マンガ研究所

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そして、マタドール。(ゴロンドリーナ)

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Golondrina
ゴロンドリーナ




(IKKI連載中)
(えすとえむ・小学館・610円)



<あらすじ>
女性の「恋人」に振られたチカは自暴自棄になり、雨の夜に道路を彷徨い続けた。車に惹かれる、死を覚悟して。そんな折に知り合った老齢のアントニオに男と勘違いされて、闘牛士になることを勧められる。女の子だと分かり諦めるアントニオを尻目に、チカはある決意をする。「闘牛士になって、闘牛場で死ぬ」と。チカの闘牛士への旅が始まる。

最近では「うどんの女」で一躍スターダムに登った、えすとえむが現地スペインでの綿密な取材と以前から闘牛士のマンガを描いてみたいという構想と共に挑んだ本作。闘牛というスペインの代名詞だから取り上げたという底浅な感覚でなく、生と死、牛と人、マタドールと観衆、女と男を何の飾り気もなく、只々ストレートに描いています。

闘牛士の死と隣合せでありながら、牛の命を頂く表現やそこに至るまでの彼らのルール等、一介の女の子が入り込む余地、組みいる隙もない「壁」が見えてきます。そこに複雑に今に至るチカの「根性・覚悟」がより闘牛の世界に踏み込んでいく活力になります。そして、自分がそのテーブルにすら遠いという現実。すべてがそこから始まる辛さであり現実であるというのがビシビシ伝わってきます。

淡々とした画のタッチでありながら、死と絶望、現実と遠すぎる理想に気づきながらもなんとか抗うチカにドンドンのめり込んでいきますね。


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by manga_do | 2012-03-02 00:00 | 1巻目にしてオモシロイ | Comments(0)
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