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アメ村マンガ研究所

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幻の男

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テンペスト


(雑誌ITAN連載中)
(阿仁谷ユイジ・講談社・590円)


<あらすじ>
2012年、太陽系を吹き荒れた磁気嵐によって、人間の「Y染色体」が失われてしまう。「Y染色体の消滅」、それは「男子」が生まれないことを意味した。その後男性は死滅し、人類は「卵子」同士の結合により、人類を存続させていた。男のいない女だけの世界として・・。そして、2000年後の地球。西暦3992年。安斎・Y・姫は突然男性として生まれてしまう。その時代は、男は「幻の化け物(モンスター)」と呼ばれる時代だった。

BLを多く手掛ける、阿仁谷ユイジが季刊誌「ITAN」で男性のいない世界で、愛、種、性を描く作品です。舞台は学校なのですが、男性がいなくなった2000年後の世界を、日常生活を全人類的に、全人類的な問題を普通にある日常生活のように、時には激しい驚きと、時には些細な葛藤までと色々な角度で描かれています。

2000年後の人類の進化やテクノロジーの進歩などといったSF的な視点からだけで描くことを良しとせず、あくまでも男性がいなくなった世界で、唯一の人類となった「女性」が男性的なもの、女性的なもの全てを持った人格として描かれているのが、なんとも人類の断言的な予測として視えるのは私だけでないはずです。むしろ、そこに突然生まれた「突然変異」、男がいること自体、その世界では受け入れられることではないはずです。

環境ホルモン、曲がった進化の過程など、今現在起こっている人類の問題として照らし合わせながらも、人同士の愛し方、性は愛にどうのような影響を及ぼすのか?といった今まで考えたことのなかったことを考えさせてくれます。
by manga_do | 2011-08-07 12:00 | 1巻目にしてオモシロイ | Comments(0)
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