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アメ村マンガ研究所

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「アリス」が記号化している

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地獄のアリス
①(スーパージャンプ連載中・以下続刊)
(松本次郎・集英社・590円)


<あらすじ>
秩序も安息もない、荒廃した近未来(?)。ライフルとメイドタイプのセルロイド(人造人間)アリスと共に荒野を生きるシュウは、アリスを囮にして天才的なライフルの腕前を駆使し、強盗団から食料などを奪っていく生活を送る。そんなある日、人々が共同生活する集合体「コミューン」のマキルダを強盗団から救う。シュウのスナイパーとしての素質とその強そうに見えて危うい性格を見抜いて、一緒にコミューンに来ることを提案する。

「フリ-ジア」の松本次郎が、ストレートに混沌を描いています。近未来、無秩序、砂漠とくれば、暴力とセックスが支配する文字通りの混沌(カオス)なマンガになりますわな。難解とよくこの松本次郎は言われますが、銃器のディティール、女の子の描き方、どれをとっても主題が常に読者の前に出ているので、難解どころか明解そのものだと言えます。前作の「べっちんとまんだら」でもこの主題を明確に表現しているので、松本次郎自身の難解と言われることに対しての回答ではないかと思われます。

連載雑誌が「スーパージャンプ」ということもよいフィールドだと思います。作家がマンガを選ぶ。マンガが作家を選ぶ。このどちらかだったこの業界。マンガと作家がお互い「すり寄る」。それぞれの世界観を適正なものに仕上げていく。マンガ雑誌の押し付けでもなく、作家の独り善がりでもない、本当のプロ作品を見る想いです。実写化になって欲しくはないですが、アニメにはなって欲しいです。硝煙とカワイコちゃん。メディア化にギリギリアウトな作品でしょうが見てみたいです。
by manga_do | 2011-02-21 10:00 | マンガ紹介 | Comments(0)
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