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アメ村マンガ研究所

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高校球児はカキーン!

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砂の栄冠
②(ヤングマガジン連載中・以下続刊)
(三田紀房・講談社・580円)


<あらすじ>
埼玉県立樫野高校野球部の2年生ピッチャー七嶋裕之君は、県大会決勝であともう少しのところで甲子園行きを逃したチームに対して、悔しさだけではない何か物足らなさを感じていた。新しい主将に任命された七嶋君の元に、樫野高校を長年応援している謎の老人トクさんが現れる。そして、こともあろうか1000万円を七嶋君に渡し、これを使って甲子園に行ってほしいという。チームのやる気、甲子園に行くということにもっと特別な考え方があるのではと思っている七嶋君はその1000万円をグラウンドに埋め、甲子園への思いを新たにするのであった。

甲子園、高校野球を題材にした漫画は、漫画だけでなくドラマ、小説などとにかく多く取り上げられているのは今更説明も不要と思います。が、それは野球、団体スポーツ、チームを通して高校生が感じたりすることが描かれていることが殆どだと思います。何が言いたいかというと、「甲子園に行くには?」ということに言及、その内幕について描かれた作品はないということです。単純なことを言えば、費用は?そんな現実感たっぷりの漫画を誰が読みたいの?という指摘もありますが、作者が言いたかったことはまさにその部分なのではないかと思います。この樫野高校野球部に限らず、甲子園に行きたいという気持ちと意思が強固で、皆の考えの結束ができていれば、何をすればよいか、どういう取り組みをすればよいかの方向性が固まるはずです。七嶋君が県大会決勝で物足らなさはまさにそこだったのではないでしょうか。

「ドラゴン桜」で東大とは、大学受験とはというところに着目して、個々の明確な意思、明確な目標をクリアにすることが東大合格の近道と説いた、三田紀房が次に目指すは高校球児の究極の目標、甲子園。主人公七嶋君に残された時間はあと1年です。

2巻はその七嶋君が行けなかった甲子園を実際自分の足で見に行くというお話です。これもおかしな話で、甲子園に出場する高校球児の中には、それまで一度も甲子園に行った事がないという人が殆どだと聞きます。七嶋君は実際見に行くことによって、「舞台」の感触を味わうつもりだったのですが、そこには「甲子園の魔物」が住んでいました。

この漫画、何故1000万円なのか、何故魔物なのか、何故明確な目標なのかをこれから解き明かしてくれますが、甲子園、高校野球、組織、学校を知る上で本当に面白い漫画だと思います。従来のスポ根とは違う視点のみなので、スポーツ漫画にまったく興味がなかった人にもオススメですよ。
by manga_do | 2011-01-24 15:07 | マンガ紹介 | Comments(0)
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