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アメ村マンガ研究所

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デビュー作であることの凄み

c0203277_17283370.jpg必要とされなかった話
(三友恒平・小学館・750円)


<あらすじ>
ある山奥の村に暮らす少年、織春(おりはる)は、村の食料が少なくなって、誰からも必要とされない誰かを追放しなくてはいけないという取り決めの中の6人に選ばれた。結婚間近の最愛の姉、糸乃(しの)は意図せずに、そんな恐ろしい取り決めとも知らずに、結果的に弟織春を選んでしまう。村から必要とされなくなった織春たち6人は、バラバラに山に「捨てられて」いく。姉糸乃からも必要とされずに呆然とする織春の前に、同じく群れから「必要とされなくなった」狼に出会う・・・。

圧倒的な絶望感から人は何をよりどころに生きるのか、意味もなく生きるのか、使命を帯びて死ぬのか、どちらも許されない世界に、心の葛藤以上の現実的選択があるのかもしれません。主人公・織春は何一つ心も体も準備できていないのに、山という現実世界に放り込まれてしまい、ただとにかく生きる道を選んだ。そして生きようとすればするほど、姉糸乃に捨てられた自分の情けなさが見え隠れする。
必要とされるから生きる、必要とされないから山に捨てられるという単純な考えでなく、必要不必要関係なく人は行き続けるべきだということを、この作品は語っているのかもしれませんね。
by manga_do | 2010-05-08 18:33 | マンガ紹介 | Comments(0)
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