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アメ村マンガ研究所

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数寄は海を越える

c0203277_21222584.jpgへうげもの
⑩(以下続刊・週刊モーニング連載中)
(山田芳裕・講談社・560円)


<あらすじ>数寄とは?侘びとは?を問い続けた歴史上の人物と言えば、千利休が思い出されるが、それと双璧、もとい、違うアプローチながらそれを問い続けた男、古田織部正。彼の「歪んだ」侘び、数寄が展開される戦国異色絵巻。

もう10巻ですか、早いものですね。今、戦国ブームですが、現在に残る当時の絵画、建築、焼物、刀剣などは今見ても唸るというか、なんでなんだろうと感心するというか、欲しいというか、とにかく唸ってばかりです。それは当時の美意識の高みがとてつもなく上段にあったり、意識すらしない世界にあるのではと考えさせられるからほかなりません。特にこの漫画に出てくる、現在だったら国宝級の「財物」がなぜ宝なのか、なぜ当時のアートになったのか、なぜ当時の人々の心を惹きつけ続けたのかを、山田芳裕得意の激しいパースとマンガのデフォルメを超えた顔面表情でよく、本当によくあらわしています。「確かに当時生きていたらこんなテンションになるかも、いやなるね」というのをとにかく説明くさくなく、ありのままに表現しています。それと歴史上の人物と言って、神格化されたり、ヒーロー化されているのではなく、あくまでも普通の人間、人間臭い人間といった具合に等距離に描かれています。そこに主人公たちの美意識が加味されているところがこの漫画の特徴ではないでしょうか。
コレクター魂は今も昔もすごいですが、昔はだれが所有していたか、だれの手によって見出されたのかという部分が大きかったようです。そのコレクターの数寄にかける思いが反映していることが大事だったのではと感じます。


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by manga_do | 2010-01-23 13:46 | マンガ紹介 | Comments(0)
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