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アメ村マンガ研究所

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とっておきのチョコレート

c0203277_2024323.jpgP.S.アイラブユー
(谷川史子・集英社・440円)


最近は読み切りや短編を描かないのかなと思った矢先のこの作品です。読み切りや短編は1巻だけなので、もう終わらないで、もうページが残り少ないからオチにいっちゃうの?って不安にも似た切迫感があるんですが、この方の作品はそんな心配が要らないくらいの「シッポまで餡子」感がいつもあります。日常の切り取りや気持ちや空気に明暗や濃淡をつけて作品を描く宗匠っぷりは、読み切りを知り尽くした言葉や登場人物の描写にもよく出ています。
表題の「P.S.アイラブユー」は独語の翻訳家伊勢一三子と図書館で出会った小学生草一との夏休みの出会いを通じて、人生の価値、楽しみを一人で見つけようとする33歳独身の一三子とそんな彼女を通じて人を思いやるという気持ちを学んでいく少年のお話です。(ハ~と深呼吸)コ、この話、ジブリ作品で使えませんかね。
この少年の無垢な気持ちが澱みきった心を持つ私を揺さぶったのはいうまでもありませんが、それだけではなく、そんな彼に一生懸命ぶつかっていく一三子の彼からもらった人を愛するという素晴らしさが、目の当たりにできる納得感だったので・・・・・・・また泣いてしまいました。
他にも4篇も同時収録ですが、「他」って表現するのがもったいないくらいの素晴らしさです。特に「Room201(epsode 1)」は途中で泣いてしまいました。谷川さん、もう泣けないぐらいですよ。ドはまりの上の「ゾはまり」です。
by manga_do | 2009-10-12 20:52 | マンガ紹介 | Comments(0)
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