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アメ村マンガ研究所

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セワシ君もきっと読むはず

c0203277_16185819.gifパイナップルARMY
①~⑥(完結)
(作・工藤かずや 画・浦沢直樹 ・小学館文庫・各610円)


いつも新刊ばかりを紹介していますが、今回は趣を異にして「セワシ君もきっと読むはず、22世紀に残したいマンガ」と題しまして、過去の名作もチロチロと紹介していきたいです。で、第1回目の今回は作・工藤かずや 画・浦沢直樹の「パイナップルARMY」です。浦沢作品の隠れた名作として知られていますが・・・・いえいえ隠れたどころか、パイナップルARMYとMASTERキートンを浦沢作品のマイフェーバリットに挙げる人も多いです。お話はずばり「傭兵」の話です。元傭兵のジェド・豪士は傭兵引退後に民間の軍事顧問機関CMAのインストラクターとして、いわゆるサバイバル術や軍事訓練を民間レベルに施し、その依頼を通じての人間模様や生と死を描くお話です。ビッグコミックオリジナルに80年代後半に連載していたのですが、ビッグコミックオリジナルお得意のヒューマンドラマと戦争、サバイバルをミックスした当時としては画期的な作品でした。この後、同誌に「MASTERキートン」「MONSTER」と外国を舞台にしたハードボイルド、探偵、ミステリと今日の浦沢作品の根幹となった記念すべき作品です。傭兵、戦争、サバイバル、東西冷戦と、この00年代では忘却の彼方の世界ですが、今読んでも充分世界観が伝わってきます。冷戦とはよく言ったもので、当時はドアの向こう側で戦争していましたし、東西緊張から来る核の恐怖というのもごくごく身近なものでした。そしてその緊張感が今となっては忘れ去られてしまった「感情」としてマンガから伝わってきます。こんな時代が、こんな今とは違うモヤモヤとした緊張感があったのだということも含めて、22世紀のセワシくんにも読んでほしいですね。セワシ君、お年玉50円だけど、この本読んどくれ。
by manga_do | 2009-10-10 18:01 | 22世紀に残したいマンガ | Comments(0)
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